豊胸手術をしてもレントゲン撮影は可能です。しかし、施術の種類によって写るものと写らないものがあります。このページでは、その違いや理由をご説明します。
レントゲン撮影の仕組み
そもそもレントゲン撮影とは、放射線の一種であるX線の透過性を利用し、身体の内部構造を観察する検査のことをいいます。X線が透過した箇所(皮膚や脂肪、内蔵や筋肉組織など)が灰色〜黒く、透過しない箇所(骨や固い組織など)が白く写り、レントゲン写真になるという仕組みです。基本的に異物はX線で透過できないため白く写ります。
シリコンバッグは写るのか
シリコンバッグは体内組織ではないため、レントゲンに写ります。固い異物ほどはっきりとは写らないものの、半透明の白い影のような形で胸元に写ります。
また、撮影前の時点で豊胸がわかる可能性もあります。バッグは脂肪のように広がらず、板に胸を押し当てる工程でぴったりと胸が付かないため、レントゲン技師によっては気がつく方もいるかもしれません。
レントゲンに写りにくいバッグの効果
レントゲンに写りにくい成分で作られたバッグも開発されていますが、これは「完全に写らなくなる」というわけではありません。内容物を水に近い成分にしても、外側のシリコン被膜が薄く写ってしまうことは充分に考えられます。
脂肪やヒアルロン酸は写るのか
元々身体の一部である脂肪を用いている脂肪注入豊胸は、レントゲンに写りません。ヒアルロン酸の場合も同様です。
しかし、しこりや石灰化が発生している場合、影のように写り込んでしまうことがあります。特に石灰化は、血液中に含まれるカルシウム成分が沈着した固い塊のため、性質上どうしても見えやすいです。
かつてはしこりが腫瘍などと誤診される可能性もありましたが、近年は検査の精度も上がっているため、誤診も少なくなっています。
石灰化リスクを低減させる脂肪注入
不純物を取り除いた脂肪を注入すれば、しこりの発生や脂肪の石灰化のリスクを低減させることが可能です。
当院の脂肪注入では、少量ずつ丁寧に脂肪を注入して、こうしたトラブルを低減させています。コンデンスリッチ、ピュアグラフト豊胸などの、不純物を取り除いた脂肪を注入する方法ですと、より石灰化しにくくなります。
豊胸していても検査は可能
検査は受けられますが、事前に担当医やレントゲン技師に豊胸していることを伝えておく方が、診察がスムーズに進められ、不自然な雰囲気になりません。むしろ、そこで豊胸由来のしこりに早く気付くことができれば、美しいバストを長く保つことにも繋がります。
万が一の誤診や二次検査などを防ぐため、レントゲン検査の前にはしっかりと自己申告することをおすすめいたします。